ある年の春、床屋で。
小学4年生と思われる男の子の話を聞き感銘を受けたことがある。
「大人の本業は仕事をすること。子供の本業は遊ぶことであり、勉強することは仕事だよ。」
「ちょっとしか遊んでないのにすぐ夜になる。」
「毎日仕事するのは苦痛。虐待と同じだよ。」
……
知らず知らず苦笑いが浮かぶ。
どこかで見たような光景のようで……
ある世の吾輩の情景のようで……
心が熱くなってくる……
何故か心のどこかが痛痛しく恥ずかしい気がした。
如何に智慧に乏しいか改めて痛感した時だった。
果たしてきみは今何をすべきか、今何ができるか。
時空を超え前世のきみ、来世のきみ、その君たちの萬年の愚に。